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2005年4月22日 (金)

『ダンデライオン』

ダンデライオンドン・フリーマン 作  アーサー・ビナード  訳
福音館書店から出版されたのは今年の2月ですが、ドン・フリーマンがこの作品を創作したのは1960年代のこと。フリーマンと言えば『くまのコールテンくん』という名作を生んだ絵本作家として著名なだけに、どうしてこの作品がこれまで日本で紹介されなかったのか不思議なところです。(もしかして以前違う翻訳で出版されてたのかな?)

キリンのジェニファーさんのお茶会に招待されたダンデライオンは、思いきりおしゃれをします。たてがみに流行のパーマネントをかけ、新しいセーターを買い、ステキな花束を買って。ところが、せっかくジェニファーさんの家を訪ねてもおしゃれしすぎて誰だかわかってもらえません。仕方なくダンデライオンはとぼとぼと帰って行きますが・・・。

『くまのコールテン』と同じように「ありのままの姿を受け入れる」というテーマが、この作品の根底に流れているようです。でも正直言うと、せっかくの御呼ばれに御洒落して行ったダンデライオンの気持ちが報われなかったことは少々がっかりしました。誰だって、招待してくれた相手のことを好きであればあるほど、いつもと違った自分を見て貰いたいじゃないですか。けっしてダンデライオンはエエカッコシイをした訳じゃないと思うんです。それをジェニファーときたら冷たくあしらって門前払いするんですもん、ダンデライオンが気の毒になりました。だいたいジェニファーも女性ならダンデライオンの御洒落姿に気付いてやっても良さそうなもんなのに・・・。
と、またしても物語の本筋から逸脱した感想を言ってるかな?、わたし。(笑)
ま、ダンディーではなくなったダンデライオンがダンデライオン(たんぽぽ)を贈るというオチに繋げたかった作者の意図(そうなのか?)は尊重しておくことにします。
それにしても、オシャレしていく最中のダンデライオンの笑顔がむちゃくちゃ可愛いんですよ。なんかもう「満面の笑み」とはこのことって感じで。だから余計に報われて欲しかったのかも。
あえて色数を押さえてタンポポの素朴さを引き出したイラストは、ちょっぴりセピア風味(懐古調)で味わいがありますよ。

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